
レーザー測量(LiDAR)とは
LiDAR(Light Detection and Ranging)とは、レーザー光を地表や対象物に照射し、反射して戻ってくるまでの時間から距離を計測する技術です。ドローンにLiDARセンサーを搭載して上空から照射することで、広いエリアの地形や構造物を「点の集合(点群データ)」として短時間で記録できます。これを「航空レーザー測量」と呼びます。
写真測量(フォトグラメトリ)との違い
ドローン測量には、LiDARを使う方法のほかに、写真を多数枚撮影してつなぎ合わせる「写真測量(フォトグラメトリ)」があります。両者の使い分けの目安は次の通りです。
- 写真測量が向いている場面:植生が少なく地表が見えている場所、色情報(写真)も活用したいケース
- LiDAR測量が向いている場面:森林など植生下の地表データが必要な場合、夜間や逆光など写真測量が難しい条件、より高精度な地形データが求められる場合
LiDARはレーザーが樹木の枝葉の間を通り抜けて地表まで届く(マルチリターン)ため、写真には写らない地表面の起伏を捉えられる点が大きな強みです。
DJI Zenmuse L1 / L2 / L3 の仕様比較
ROBOTSHAREでは、DJIのLiDARペイロード3世代をレンタル提供しています。世代が進むごとに測距距離・精度・処理速度が向上しています。
| 項目 | Zenmuse L1 | Zenmuse L2 | Zenmuse L3 |
|---|---|---|---|
| 対応機体 | Matrice 300 RTK | Matrice 400/Matrice 350 RTK/Matrice 300 RTK(※1) | Matrice 400 のみ |
| LiDARセンサー | Livox製 | DJI製(レーザー波長905nm) | DJI製(レーザー波長1535nm) |
| 最大測距距離 | 450m(反射率80%・照度0klx時)/190m(反射率10%・照度100klx時) | 450m(反射率50%・照度0klx時)/250m(反射率10%・照度100klx時、最大500m) | 950m(反射率10%・100kHz設定時)/2000m(反射率80%・100kHz設定時)※既定設定での実用上限は約900m |
| 測量精度(RMSE) | 垂直5cm/水平10cm(飛行高度50m時) | 垂直4cm/水平5cm(飛行高度150m時) | 垂直3cm(120m時)/垂直5cm(300m時)/垂直10cm(500m時)、水平4cm(120m時、300m以降は公式未公開) |
| 点群放射率 | 最大24万点/秒(シングルリターン)/最大48万点/秒(マルチリターン) | 最大24万点/秒(シングルリターン)/最大120万点/秒(マルチリターン) | パルス発射周波数(100/350/1000/2000kHz)の設定により変動、対応リターン数も設定により4~16 |
| RGBカメラ | 2000万画素 | 20MP(4/3型CMOS) | デュアル100MP(4/3型CMOS、25MP/100MPモード切替) |
| 特徴 | IMU一体型で安定した測量精度 | スポットサイズがL1の1/5(4×12cm@100m)に小型化、検知精度が向上 | パルス発射周波数の設定で測距距離・点群密度を切り替え可能、広範囲の高密度測量に対応 |
※1:Matrice 300 RTKでL2を使う場合、機体のファームウェアをL2対応バージョンに更新し、送信機をDJI RC Plusにする必要があります。
※対応機体・測距距離・精度はDJI Enterprise公式仕様(enterprise.dji.com)に基づく値で、飛行高度・対象物の反射率・周辺照度などの条件下での測定値です。実際の現場条件により変動するため、参考値としてご活用ください。
活用シーン
- 地形測量:広域エリアの地表面データを短時間で取得し、土量計算や等高線図の作成に活用
- 建設現場モニタリング:施工の進捗管理、出来形管理
- 森林管理:植生下の地形データも取得できるマルチリターン対応により、林業・森林調査に活用
- インフラ点検:橋梁・法面・送電線など、形状把握が必要な点検業務
レンタルでの導入方法
ROBOTSHAREでは、Zenmuse L1・L2・L3のいずれも、ペイロード単体でのレンタルと、対応するMatrice機体とのセットレンタルの両方でご利用いただけます。すでに機体をお持ちの場合はペイロードのみ、これから導入する場合は機体とのセットがおすすめです。
対応機体は機種ごとに異なります(L1:Matrice 300 RTK/L2:Matrice 400・350 RTK・300 RTK※/L3:Matrice 400のみ)。※M300 RTKでL2を使う場合は、ファームウェアをL2対応バージョンに更新し、送信機をDJI RC Plusにする必要があります。購入前の試験運用や、繁忙期だけの機材追加にも対応しています。機種選びに迷う場合は、用途(測量範囲・植生の有無・求める精度)をお伝えいただければ、最適な組み合わせをご提案します。